クリニックブログ

2020.04.11更新

新型コロナウイルス感染は、はじめは季節性インフルエンザと同じようなものといったとらえ方をされていました。しかし、時間が経過していくと、インフルエンザよりずいぶん深刻にとらえた方がよい事実が明らかになってきました。

FOXのyoutube動画は、非常にわかりやすく説明されております。

動画はこちら

まずは、インフルエンザより感染が広がりやすいということです。季節性インフルエンザが、1人の感染者に対して1.3人に感染するのに対して、新型コロナウイルスは、1人が2-2.5人に感染させます。そのため、1right arrowright arrowright arrow8とどんどんと感染が拡大していきます。また潜伏期間が長いので、その間に人にうつしやすくなります。インフルエンザは、2日ほどの潜伏期間で、初めから症状が強いため、家で寝込む人が多いとおもわれます。しかし、新型コロナウイルスは、潜伏期間が5日ほど、長い人は14日くらいあるとされているので、症状が強い人以外は気づかずに外で普通の生活をおくってしまいます。また、過去にかかった人やワクチンを接種した人がいないため、地球上の誰もが感染しやすい状況にあります。インフルエンザが流行しても、すでに交代を持っている人や、ワクチンを接種した人は感染しづらいので、爆発的な拡大をおさえられています。

感染拡大を止めるためには、やはり家にいる時間をおおくし、social distanceを意識して過ごすしかないと思われます。東京都では、感染拡大により、医療の受け皿があふれてしまっており、コロナウイルス患者のみらなず、他の病気の重傷者の治療にも影響がではじめています。

#stay home

 

給田耳鼻咽喉科クリニック https://www.kyuden-ent.com/

 

 

投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

2020.03.27更新

 新型コロナウイルスCOVID-19では、初期症状として嗅覚障害(においがしない)・味覚障害があるという報道がされています。結論から言えば、発熱や咳がなく嗅覚・味覚障害のみの場合、1週間ほどの自宅待機が望ましいと考えます。(今のところ日本耳鼻咽喉科学会などの指針はでておりませんが、英国耳鼻科のガイドラインや、日本の耳鼻科医の中でそのような意見が支持されています)

日本耳鼻咽喉科学会から、指針が発表されました(2020.3.30追記)。「におい」や「あじ」の異常を感じても、発熱や咳、息苦しさ、だるさがなければ2週間不要不急の外出を控えてください。医療機関への受診も控え、体温を毎日測定し、手洗いもこまめにしてください。人と接する際にはマスクを着けて対話をして下さい。
嗅覚・味覚障害の治療は急ぐ必要はありません。自然に治ることも多いのでしばらく様子を見てください。特効薬はありませんが、2週間経っても他の症状なく嗅覚や味覚が改善しない場合は耳鼻咽喉科外来を受診してください。

http://www.jibika.or.jp/citizens/index.html?fbclid=IwAR3Clee2ukNv340yguulc7Pa5pP4q2dgo_jSP0A9Y2q81RtYy9_fGhU1rLY

 

この状況で一般診療所を受診しても、新型コロナウイルスの検査が受けられるわけではありません。その後に発熱や咳などが出てきた場合は、コロナ相談窓口や保健所に連絡し、指定の医療機関で検査が必要か指示を仰ぎます。海外からの報告でも、新型コロナウイルス感染の初期症状として嗅覚障害・味覚障害が出現するとの報告が相次いでいますが、発熱や呼吸困難などの症状がない嗅覚障害の場合は、通常の風邪や花粉症かもしれません。現在、日本では、嗅覚障害・味覚障害のみの症状で新型コロナウイルス検査はしてもらえません。

また、嗅覚障害のみの症状で、新型コロナウイルスの検査(PCR検査)をする意味自体があまりありません。理由としては、PCR検査の精度がそれほど高くないからです。感度はおおよそ7割程度と言われており、「陰性」という結果が検査で出たとしても、本当はコロナウイルスにかかっている可能性もあり(偽陰性)、1回の検査だけで判断することができません。そのため、感染の可能性が疑われる状況では自宅待機をして周囲に感染を広げることを避けるべきでしょう。

新型コロナウイルス感染は、軽症ですむ割合が約8割です。中には無症状なのに感染している場合もあります。発熱や咳、呼吸困難などがなければ、通常の風邪のときのように家で安静にしていることで自然によくなっていきます。軽症・無症状の方が人の集まる場所などに行くことが、クラスターという感染拡大の原因の1つです。

発熱が数日持続したり、強いだるさ、咳や呼吸困難を伴う場合には、重症化するリスクがあります。入院や人工呼吸器などの集中治療が必要になる場合もあります。重症化すると、数%は死に至るといわれており、重症化の疑いがある方を優先して検査・治療するというのが、今の日本の方針です。

医師含め医療スタッフ、ベットや人工呼吸器などの医療機器には限りがあるため、重症者が急増して医療崩壊が起こらないよう努めているのが現状です。特に若い方は軽症もしくは無症状で感染していることがあるので、周囲に感染を広げやすい、屋内・密集・密接というのを避けて生活していただき、少しでも調子が悪い場合は自宅で安静にすることが望まれます。

新型コロナ相談窓口はこちら

投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

2020.02.15更新

 

2020年のスギ花粉症シーズンより、重症花粉症患者さんに対する新たな治療が開始されます。重症喘息に対して使用されてきたオマリズマブ(ゾレア®)が季節性アレルギー性鼻炎(スギ花粉症)に対して新たに保険治療の対象になりました。従来より行われてきた内服治療、点鼻治療、レーザー治療、免疫アレルゲン療法(舌下療法)などの効果に乏しい重症花粉症患者さんのみが行える治療です。非常に効果ある治療ではありますが、非常に高価な治療であり、使用基準が設けられておりますので、すべての患者さんが行えるものではありません。

◆ゾレアは花粉のIgEと結合し、IgEがマスト細胞と結合できなくすることで、アレルギー反応をその元から抑えます。従来の薬物治療(内服薬やステロイド薬)と比較し、アレルギー反応をより上流でブロックする治療です。

◆対象となる患者さん(かなり条件が厳しくなっています)

direスギ花粉症の重症または最重症
dire過去に医療機関で鼻噴霧用ステロイド薬及び内服薬による治療を受けたが、効果が乏しい
direスギ花粉抗原に対する特異的IgE抗体がクラス3以上
dire血液中の総IgE値が30~1,500 IU/mlの範囲
dire12歳以上で、体重が20~150kgの範囲

 ◆投与方法

月1~2回、上腕などの皮下に注射します。投与量、頻度は体重・血液検査の結果(総IgE値)により患者さんごとに決定します。花粉の飛散時期に3か月程度行います。内服なども併用して使用します。

◆副作用 注射部位の赤み、腫れ。頻度は低いですが、呼吸困難や血圧低下などのアナフィラキシー。

◆実際の投与スケジュール(投与開始まで4回の来院が必要です)

 1回目来院:診察(昨年の治療薬の詳細や症状を確認して、重症かどうかを判定します)薬物治療を開始します

 2回目来院:1週間以上内服していただき、症状が改善しない場合に、血液検査(総IgEとスギのclass測定)をします

 3回目来院:血液検査の結果により、投与量・投与間隔が決まります。ゾレア投与の日程を予約します

 4回目来院:実際の投与開始です

◆値段 子ども医療助成が利用できます(本治療の適応は12歳以上です)。3割負担の方は、ゾレアの薬代が月3万円ほどになる場合が多いです。体重や血液検査の結果では、3割負担で月5~10万円になるケースもあります。投与前に値段をお伝えし、了承を得たうえで実際の投与日を予約します。この時点で中止されてもかまいませんが、高額薬のため予約をとってからの中止は行っておりません。また、高額医療費制度に関しては、加入の保険者に直接お問い合わせください。

 

 

投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

2020.01.28更新

今年は、スギ花粉の飛散量は昨年より少ないと予想されていますni毎年つらい方にとっては朗報でしょう。

しかし、クリニックにいらっしゃる患者さんのなかには、例年より早めに症状が出ている方もいらっしゃいます。暖冬の影響ともいわれており、花粉が早めに飛んでいるのかもしれません。スギ花粉なのか、もしくはハンノキなどの他の花粉なのかは、はっきりはしませんが、、。スギ花粉の飛散開始予想は、2020年関東では2月10日前後と言われておりますので、スギ以外の花粉が影響してる可能性もあるのです。

leaf「スギ花粉症は、花粉飛散前から治療開始した方がいいのか?」

これに対しては、鼻アレルギー診療ガイドラインによれば、飛散開始予測日には内服開始した方がいいとされています。以前は花粉飛散予測日の1~2週前からの内服開始が勧められておりましたが、前もって内服しないでも、効果はほぼ同等と考えられるようになってきました。どの薬を使うかにより、場合によっては飛散開始予想1週間前からの内服した方がよい場合もありますので医師に確認が必要です。

症状がすでに出ている場合は、飛散開始前でもすぐに内服開始した方がよいので、もうすでに症状が出ている方は、1月中からでも治療開始したほうがよいでしょう笑う

 

給田耳鼻咽喉科クリニック

 

投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

2019.09.04更新

 

8月後半になると、鼻づまりやくしゃみ、鼻水で来院する患者さんが増えてきます。水っぱなやくしゃみが1週間以上続く場合は、アレルギー性鼻炎による症状の可能性が高くなってきますen

秋は、ダニアレルギーの方の症状が悪化する時期です。家の中のダニアレルゲンの量が、1年のうちで多くなるのが、9月・10月といわれております。夏場に増えたダニの糞や死骸がアレルゲンとなり、症状を引き起こすのがこの時期なのです。

ダニアレルゲンは、特に寝室に多いと言われており、寝具や床などの掃除に力を入れたいところです。また、秋口は、ダニ以外に、秋の花粉といわれるブタクサ、ヨモギなどの飛散もあります。それらのアレルギーがあるかどうかは、血液検査で原因アレルゲンの特定をお勧めしております。

下のグラフは、ある家庭のダニの数とアレルゲン量の月ごとの推移を表しています。ダニが発生しやすいとされる、高温・多湿の条件が、日本では梅雨時からダニがふえる要因とされていますmagnifier

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投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

2019.07.24更新

夏になると流行する手足口病の報告数が都の警報基準を超えています。小児を中心に流行することが多いのですが、今年は大きな流行となっています。東京都福祉保健局の報告でも(http://idsc.tokyo-eiken.go.jp/diseases/handfootmouth/handfootmouth/)報告数が急激に増えています。

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赤色のドットが今年の報告数ですが、左端の1月からはじまり、この時期に急激に増えております。注意が必要です。

 

主な症状:口の中、てのひら、足の裏などに発疹や水疱ができます。発熱を伴うこともあります。

原因:ウイルス感染です。特効薬はなく、症状を和らげる対症療法です。

のどにできる水疱や、手足をみて見た目で診断するため、特別な検査はしません。一般的に数日でよくなってきますが、のどが痛くて水分がとりづらくなったりしますので、なるべく刺激のあるものは避けて食事をします。便で観戦しますので、おむつを替えたら必ず手洗いをしましょう。手足口病でも、ヘルパンギーナでも、対症療法をするという気泡方針は変わりません。

 

 

 

 

投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

2019.02.14更新

花粉症対策の記事を監修いたしました。

働く男性向けの記事が多いサイトです。

ご興味あればご覧頂ければと思います。

 

https://www.daiichisankyo-hc.co.jp/orekara/selfcare/20/

orekara

投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

2018.12.15更新

 

サワイ健康推進課というサイトの、「カラダの豆事典」の12月テーマ、「めまいとメニエール病」の記事を監修いたしました。

ご興味があるかたは、こちらから https://www.sawai.co.jp/kenko-suishinka/illness/201812.html ご覧ください。

 

memaisawai

 

 

投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

2018.08.30更新

 

2018年6月末に、スギ花粉症に舌下免疫療法治療薬「シダキュア」が新たに発売されました。今までの治療薬「シダトレン」は液体薬でしたが、「シダキュア」は錠剤であり、冷蔵保存しなくてよくなり、保管が簡便になりました。また、いままで12歳以上の年齢制限がありましたが、使用年齢に制限がない(5歳以上が推奨)ことや、液剤の「シダトレン」と比べ、高力価の製剤になっており、より高濃度での治療が可能となりました。実際の効果は今後の臨床試験の結果を待たないと何とも言えませんが、より早期に治療効果が出る可能性があるとされています。

ただし、新薬のため、約1年間は、処方日数制限があるため、14日分までしか処方できないため、2週間に1度の受診が可能な人に限り治療ができるということになります。小児患者さんにも適応が広がったことにより、今後広がってゆく治療になることが期待されます。

 

投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

2018.07.24更新

 

平成30年より、条件付きですが、補聴器購入にさいし、医療費控除を受けられることが、厚生労働省、財務省によって承認されましたflower2

補聴器購入する前に、「補聴器相談医」がいる耳鼻科に受診して書類を書いてもらうことが条件です。

① 難聴がある人が、補聴器相談医を受診

②  書類を記入してもらう

③ それをもって、補聴器販売店へ

④ 購入時に書類の写し、領収証をもらい、これを税務署へ

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注意点pencil2

*補聴器購入後に補聴器相談医を受診をしても、その書類は発行してもらえません

 補聴器販売店に行く前に受診が必要となります。

 

なお、当院院長は補聴器相談医ですので、医療費控除書類の記入は可能です。

 

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投稿者: 給田耳鼻咽喉科クリニック

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