花粉症の治療として、1回の注射で症状を抑える薬があります。これは、副腎皮質ホルモン(ステロイド)という薬の中でも、体の中に長くとどまるタイプの薬を筋肉注射する方法です。ステロイドは、花粉症などのアレルギー症状を全般的に抑える働きがあります。
1回の筋肉注射で、1か月近く体に残るため、長期間に花粉症症状を抑えることが出来ます。その反面、副作用も長く続くことがありますそのため、鼻アレルギー性鼻炎ガイドラインでは、この治療は望ましくないものとされています。
花粉症患者545名に対してステロイド注射治療を行った今野らの報告(治療88,2006年)によると、18.8%に何らかの副作用が認められ、特に20歳代の女性には生理不順が認められとされています。また、注射部の皮膚の陥没、血糖値の上昇、消化器異常などの可能性があります。
副作用のリスクを考えると、あまりお勧めできる治療法ではないと考えます。
当院ではこの治療は行っておりません。
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